【音楽コラム】合唱組曲「良寛相聞」より 3 「君や忘る道」

お気に入りの合唱曲は山ほどありますが、その中でもかなり熱意を持って向き合った曲を徐々にご紹介しています。また、少しずつ音源を加えたり内容をヴォリュームアップして直しを入れていくので、それは更新したらお知らせします。

1、2曲目についてはこちらのコラムをご覧ください

良寛相聞 3 君や忘る道

1、2曲目はピアノの前奏からスタートしますが3、4曲目はアカペラでスタートです。


貞心尼は尼僧でしたが、島崎から約16キロ(もちろん徒歩です)離れた長岡の近く、福島村の閻魔堂の庵主でありました。

庵主は何かと忙しくそして、簡単に移動できる距離でもなく、今とは違って車や電車があるわけでもなかったわけです。

時間のとれない事情を便りで知らせたようですがこの「君や忘る道」はこのような内容です。


あなたがわたしのことを忘れたのか?それとも草のために道が隠れてしまったのか?私は近頃あなたのことばかりを待って日を過ごしているのですが何も知らせがない。


「おとずれももなし」という言葉であらわされていますが「音づれ」で音信、知らせそして、「訪れ」も意味するそうです。

あなたはこの道を忘れてしまったのか?まてどくらせどあなたは来ない。どうかまたおいでください。こんな粗末な庵ですがおいやでなければ露に濡れた薄尾花(すすきおばな)をかきわけまたおいでください・・・・・・・・・・・・・


私はこの曲を指揮していると特に「おとづれもなく」のところで涙が出そうになり「またもこよ。またもこよ」(またおいでください、おいでください)と、二回繰り返す時にその二回目の音がより高くなり、感情があふれるようになって心の奥がジンとなります。

歌っても、指揮しても、ピアノを弾いてもあるれる気持ちに包まれる。そんな名曲です。

2月はピアノで弾いて動画をアップしますね。

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