選曲はとても大切。準備をしっかり
選曲はとても大切です。
私は歌の講座の1番最後に歌う曲には明るくて軽快なものを選ぶことが多い。
時には「この曲を最後に歌いたい」と具体的に曲をリクエストされることもありますがどんなにいい曲であっても寂しい気持ちを持って帰っていただくわけにはいかないですからよく考えます。
感動的な歌、もいいですね。
「今日の日はさようなら」や「故郷(ふるさと)」などはコンサートの最後に
みんなで感動を分かち合うような、そんな時によく歌われています。
普段の講座やちょっとしたコンサートのの最後は「今日帰ってからの生活」へ続くと思うので
なるべくウキウキするような曲を選ぶとよいように考えています。
もちろんそうじゃない時もあるかもしれません。
何事も臨機応変に対応することができるといいですね。
「最後に歌う曲」ではなくて、その日に「一番心に残った歌」が鼻歌になって出てくる場合も多いのでは。
その日の「お気に入り」の曲やフレーズ、新しくおぼえたメロディーなどが口から自然に出てくる感じ。
自然に鼻歌が出る、それが理想。
、
鼻歌(はなうたとは鼻にかかった小声で歌う歌)云々について時々話すので受講生の方から自己紹介の時にこんなことを聞いた。
「先生が最後に歌う歌は明るくて元気のいい歌がいい、とおっしゃっていることがよくわかりました。
教室を出て自転車に乗って帰る途中、ペダルを漕ぎながら鼻歌が出ました。
また、家事をしながら鼻歌、お風呂に入っても歌っていました。これなんですね!」と笑顔でお話してくださいました。
怒りながら鼻歌を歌うことはあまりないと思います。怒っているときは鼻歌は歌えないような気がしますがみなさんはどうですか?
鼻歌が出るということは「機嫌がよい」ということです。
鼻歌が自然に出ることはとても良いことです。
機嫌が悪いとそれどころじゃないですね。
鼻歌が自然に出てくるとき、口をへの字にしているときはないと思う。
口を閉じていてもなんとなく口角があがっているのでは?
キッチンでもお風呂でも好きな歌を鼻歌で歌ってみる。歌詞で歌ってもいいし、「ふんふん〜」とメロディだけでも。
家に帰ってから「今日も歌いに行って楽しかった〜!」という気持ちを持続して感じられるには、講座で歌う最後の歌や印象に残る歌は大切ではないかと思います。
そして、鼻歌で歌うのは一曲全部じゃなくて気に入ったところだけのときもありますね。繰り返したり。
また、心にしっかり響く感動する歌が最後でもいい。
あるいは、合唱の稽古などで難しい曲を何度も何度も歌ったあとは
例えば春ならば「朧月夜」など、自然に口から次々と歌詞が出てくるような
美しく慣れ親しんだ旋律によってたっぷり癒される曲を歌うのも良いと思う。
歌いに行ったらその余韻で夜まで過ごしたい
寂しい気持ちが残らないように、
気持ちが沈まないようにと考えている。
それは言葉がけでも同じで、つらく悲しい感情を持って帰ってもらいたくない。
(指導者の方の声がけで傷つくこともあるそうですから言葉にはご注意を)
楽しみに出かけてきてもらって、帰ってからも元気でいてほしい。
気持ちが沈んでしまっている状態で来られる場合もあるでしょう。
実は私もそういう時はあります。
それぞれに悩みがあったりストレスがたまっていたりで、
歌いながら涙を流していらっしゃる場合もあるのですが
どうぞ歌いながらしっかりと涙を流してくださいと申し上げている。
気にせずにじゃんじゃん泣いてくれたらいい。涙を流してくれたらいい。
生きていると自分が頑張ってもどうにもならないことを抱えてしまうこともあり、疲れがたまってしまう。表情も険しくなりがちです。
もしも歌いに出るチャンスがあったらそういう時間を目一杯楽しんで過ごして元気が出ますように。
今は歌いに出るのが難しかったら、聴きに行くのもよい。
秋は少し出かけてみませんか?