声楽を勉強するならほとんどの人が歌う「コンコーネ」
コンコーネは50番の曲集と25番の曲集がありますが、50番を先に勉強して、その後25番へ進みます。
最初のうちはシンプルなのですが、だんだん拍子も調も楽譜の譜面も複雑になっていきますが、私はこの曲集をレッスン時に伴奏するのがとても好きです。
伴奏がシンプルでとても美しいのです。
時には寄り添うように、会話するように、
そして左手の低音がとても歌っていて気持ち良いです。
私の14歳ぐらいから使っているコンコーネの楽譜はボロボロです。
そりゃそうですね。40年以上ですもの。
表紙はもう無くなってしまい、別の紙を貼って、
その上から違う紙を貼ってマスキングテープなどの助けも借りて
なんとか使っています。
3冊ほど同じものを持っているのですが、昔使っていたものには
レッスン時に教えていただいたことが書いてあります。
これが財産です。
また、日付が書いてあるので ああ、あの頃か、何してたかな?
と思うのが楽しみであったり
次の曲へ進むまでにどの位時間がかかったのかもわかるので、これがまた楽しい。
この日付を書く習慣は小学校2年生からしばらく習っていたピアノの先生が書くように勧めてくださって母が最初は書いてくれていました。
その横には
「月 火 水 木 金 土 日」 と書いてあって
練習したかどうかを○で記すように。
最初は母が担当だったので嘘はないですが、途中からは自分で書くようになり、
嘘が多くて・・・・・
でも、それもいい思い出ですね。
イタリア歌曲には同級生の伴奏をしたときに、その歌詞の単語の一つ一つに意味を書きなさい、と先生から歌う人への指導があり、楽譜をその人に渡して、単語の意味を書いてもらいました。
その字がかなり個性的で・・・・男性でしたが。
今となってはそれもいい思い出。時々見て当時のことを思い出しています。
そして、試験はその人の伴奏もするのですが、私が歌う時はその人が伴奏で、あまりピアノが弾けない方だったので(音大の中にはピアノが苦手な人もちょっといます。特に男性はそれでも入れたのです・・・・)
一年の時のテスト時にはかなり困りました。歌えんぞ・・・・それじゃあ、と思いながら。
それは先生が厳しくその人に言ってくれるから私は黙っていました。
みんなで言いすぎるとやる気を無くしてしまうでしょ?
その後は自分の好きなピアニストさんを選んでよかったので助かりました。
伴奏がないと歌えないし、試験も受けられないのです。
伴奏ってとても大事です。
伴奏で生かされることもあればダメになっちゃうこともあります。
案外そこに気がついていない人は多いです。