良寛相聞 4曲目 相聞II 夢の世に
原歌より(歌詞ではなく良寛、貞心尼の和歌)
貞心尼これぞこの 仏の道に 遊びつつ つきや尽きせぬ 御法ならむ
(大意)手まり これこそが仏道に遊びながらついてもつきない仏の教えを体現する手まりなのでしょうね
良寛つきてみよ ひふみやいむなや ここのとお
(大意)さあ、あなたも手まりをついてごらん。ひふみよいみなやここのとお手まりをつくこの行為の無限の反復の中に仏道の悟りがひそんでいる)
・・・・・・・・最初はアカペラで、冒頭のきっぱりとした音楽の感じと後半とではかなりイメージが変化します。
・・・・・・歌詞はこう続きます貞心尼(大意)あなたにこうしてお会いしたことの嬉しさは、いまだ覚めやらずこれはひょっとしたら夢?と思います夢のようにはかない世の中。この世でのあなたとの出会いもまどろみの中の夢の出来事、とあなたに語っていることもまた夢のようでありそれはそれで夢のままでよいのでしょう
良寛(大意)夜の夢はすべて妄想でありひとつとして深く論ずる値打ちなどない。しかし、夢をみている時にあって、夢は目の前のれっきとした現実の出来事である。みた夢から思うことは今日、今の現実もまた夢にほかならない↓ここですね。「夢をもって今を、今を思うに 今日もまた然り」という言葉で歌うところここが一番大事なところでしっかり固く振りますので(笑)ごらんください。一番この曲のなかでしっかり歌って欲しいところです。
・・・・・・・・・・・・この「夢の世に」ははじめて聴かれた方にも強い印象を残す曲です。体力も随分必要な歌であります。
・・・・・・・・・・・・このように真面目に歌詞と向き合えるのも組曲から抜粋して演奏するのではなく全部を歌う、ということができるからではないかしら?
そして、私もきっとほどよい年齢になったのでしょう。歌詞が心にスッと入りやすくなった感じを強くおぼえます(笑)