フォーレのレクイエムを初めて聴いたのは高校生の時でした。
友達が「素晴らしい曲があるのでカセットを貸してあげるので聴いてほしい」と言って持ってきてくれました。
当時はとにかくピアノと歌の練習に熱中していて(そうしないとついていけなかったので)全部通して聴くことはできなかったのですが、ちょっとずつ聴いて、すっかりお気に入りの曲になりました。
高校の時より中学の時の方が歌謡曲や洋楽をよく聴いていて、高校からはとにかくクラシックの名曲を聴いて、聴いて・・・・
あとはそりゃ若い高校生なのでテレビでザ・ベストテンなどを見てヒット曲も知っていましたが、とにかくクラシックです。
それなのに鑑賞の授業は全く真面目にできなくて先生ももう呆れて「何をしてもいいのでとにかく喋らないで」と言われるようなことに・・・・・そのうちにフォーレのレクイエムと出会ってしまい「これは一体いつ、歌うチャンスがあるのだろう?」と楽しみにしていたのです。


初めて歌ったのは大学の同窓会で結成した合唱団でです。
当時はラテン語がさっぱりわからずに、打ち上げでは先生に「しどろもどろでごめんなさい」と言って笑われたことを思い出します。
先生はもうあちらの世界に行かれてしまいましたが、ニコニコっと笑って・・・その後指揮の先生に就くことになり、その先生は神戸の震災の日には神戸に来られてフォーレを振るのです。
それでやっぱり先生に「フォーレを教えて欲しい」とお願いして、細かく丁寧に教えていただきました。
先生は「ちゃんと歌わないといけない。歌えないと振れないよ」と、ラテン語の歌詞もきっちり教えてくださって、他の機会に先生の指揮で歌ったこともあります。
その後、何度か歌うチャンスがあり、全曲ではないけれど指揮することもあり、やっぱりこの曲をなんとか全部歌える機会が欲しい。
私はもちろん振るのですけど。
そう目論んである合唱団の指揮者となって、ここならオケ付きの合唱ができるわね・・・と思ったけれどどうやらさまざまな事情で実現しそうもない。
そうか、それなら・・・・と静かに動き、自分の還暦のコンサートでは全曲は無理でも、なんとか数曲でもいいので歌って欲しい、と思ってゴソゴソと用意を始めています。(合唱、やっぱりどんな形でもいいから続けたいのであります)
ただしこの状況下ですから混声合唱では無理だと思い、昔やったことのある女声編曲での演奏になると思います。
できるかな?どうかな?でも、進めておかないといきなりはできないので・・・・そういうことで、還暦はもうあと2年弱で来ちゃいます・・・・・

フォーレレクイエムよりピエイエズをオルガンで

この記事を書いた人

吉井 江里

岡山市で活動している吉井江里です♪合唱指揮、ピアノを弾きながらの歌の講座や合唱指導、講演やライブ等の活動中。2015年3月18日完成の映画「見えないから見えたもの」(盲目の教師、竹内昌彦先生の映画)挿入歌「点字のラブレター」や「ワルツ」を作曲。