かなり前のことになるが、小学校では「アサガオ」のタネを蒔いて、その花が咲くまでの経過を絵日記に書いたような記憶がある。そしてそのあと花が終わったらタネを採取して、また次の年に蒔くというのが毎年の夏の当たり前だったように思う。
それからおたまじゃくしを捕まえて、海苔の瓶で育てる。当時の海苔の瓶はガラスでできていて、あるときは鈴虫の家にもなっていた。おたまじゃくしに足が生えていき、カエルになって飛び出して行くまでを観察。

近くにあった文房具のお店では昆虫に薬剤を注射して標本を作るセットがあった。それは買ってもらったかどうかはおぼえていない。ギリギリさわることができるのは「クワガタ」「カミキリムシ」「カブトムシ」だった。
カブトムシ はすいかが好きだと聞いて、虫を入れる透明なケースにはすいか。そして、砂糖水が好きだということで脱脂綿に砂糖水を染み込ませて置いてあげた。

フナを釣るのも流行っていて、誰かがザリガニを捕まえて、その身を分けてくれて、それを釣り針セットの針に挿して糸を川にたらした。そのうちにフナがかかるけれど、フナを自分では触れないのでだれかにやってもらった。

そんなふうにして毎日毎日外で遊びまわった。
自転車に乗って遠くまで行ったり、学校の校庭で鉄棒をしたり、道で遊んで、日が暮れるまで外で遊んで、帰ったらご飯ができていて、手を洗ってご飯を食べて、テレビを観て、宿題もして寝る。
そんな風な低学年の生活。ピアノはほんのちょろっと弾くので、先生のところに行ったときが勝負。これで初見の能力と人の演奏を聞いて新曲を耳コピすることが身についた。

高学年になると合唱が生活の柱になったと思う。それからずっとだ。
だから今のように合唱から少し距離をおいているのは47年ぶりぐらいで、それについてはやっぱり寂しいし、能力が落ちてしまうのではないか?と不安である。

だから一人でも家で歌ったり譜面を見たり、聴いたり、ピアノで音を鳴らすこと。これらはせめてちゃんと続けておかないと、と思う。

明治43年「尋常小学読本唱歌」より。
「尋常小学読本唱歌」(じんじょうしょうがくとくほんしょうか)は文部省編集の最初の唱歌集。
国語の教科書の「尋常小学読本」の中の韻文は27あり、「あさがお」はその中のひとつである。

「尋常小学読本唱歌」と「尋常小学唱歌」は別のものです。

尋常小学読本唱歌,尋常小学唱歌の説明はまた後日記事に書きます。調べてみるとなかなか興味深いです。

この記事を書いた人

吉井 江里

岡山市で活動している吉井江里です♪合唱指揮、ピアノを弾きながらの歌の講座や合唱指導、講演やライブ等の活動中。2015年3月18日完成の映画「見えないから見えたもの」(盲目の教師、竹内昌彦先生の映画)挿入歌「点字のラブレター」や「ワルツ」を作曲。