誤嚥性肺炎について
誤嚥性肺炎というのは厄介で罹っているのに気づかないこともある。
また、飲み込む力が衰えたり体力が低下しているときなりやすい。
このコロナ禍で自由に遊びに行ったり、人に会ったり、楽しく自由に過ごす時間が減ったこと、歌をはじめとして「声を出すこと」の機会が減ったことを心配している。
微熱程度の軽い症状が出ても3~4日で治る。
その周期をたびたび繰り返しながら徐々に悪化。いつ発症したのかはわかりにくい。
・なんだか元気がない。
ぼ~っとしている、などで判明することがある。
・飲み込むときにむせるようなことが続くようであればはやめに受診していてほしい。
眠っている間などにじわじわと唾液(眠っている時の唾液、口の中はあまりきれいではない)が
じわじわと肺に入り、炎症をおこす。
その原因もやっぱり口周り、喉周りの力の減衰にあるそうで
喋ったり歌ったりが少なくなるのと加齢によって起こることが多い。
呼吸ができなくなるので、命に危険がおよぶことがある。
人工呼吸器について
昨年、大阪の知事が
「重症化(ようするに息ができなくなって死亡する)する前に
早めに気管切開をして人工呼吸器を取り付ける」と発言されていたが
人工呼吸器については2種類。
・口腔からの挿管によるもの。
しかしこれはちょっと口に差し込むどころではなく、喉の奥深くまで差し込む。
自発呼吸ができないので機械で強制的に呼吸をさせて命を保つのだが
これを差し込んでいると意識がないかというと
そうでもなく、意識があって頭がはっきりしている場合は声も出ないしかなり苦しい。
装着するのも簡単ではない。
(家族が装着するような事態になったことがあるので状態は良くわかります)
・気管切開をしてカニューレを挿入する方法。
呼吸困難を救う目的で気管とその上部の皮膚を切開して気管にカニューレを挿入する。
この場合、声が出にくくなる。
コロナで呼吸困難になった場合、こちらの処置をする、ということだが(前述の大阪の知事さんの話)
病院でその処置をされた方の声を何人か聞かせていただいたことがあり、
声にならない感じで相当つらいと思う。
誤嚥性肺炎で誤嚥が続く場合もこの処置をされることがある。
肺炎は二つの種類に分けられる
肺炎は大きく次の二種類に分けられる。
1、感染性肺炎
●細菌性の肺炎(ブドウ球菌、肺炎球菌)
●ウイルス性の肺炎(インフルエンザやはしかなど)
●非定型肺炎
(マイコプラズマ、レジオネラ、クラミジアなど)
2、非感染性肺炎
●薬剤性肺炎(薬剤の内服や点滴によって)
●アレルギー性
(特定の物質に対してアレルギー反応を起こして)
●間質性肺炎(肺胞の壁に炎症を起こすもの)
【誤嚥性肺炎】はその二つの間に跨って分類されていることが多い。
主な原因としては「飲み込み機能の低下」によるもので
特に「嚥下(えんげ)の能力が低下した高齢者に多い」とされている。
「誤嚥(ごえん)」について歌の会参加者に聞いてみる
●急いで食べてしまい、変なところに食べ物が入った。苦しかった。
●孫や娘たちと食事をしていて、よくむせるので「誤嚥」ではないかと言われた。
●飲み込みにくくなったように感じる
●なんとなく食後に痰が多く感じる、喉がガラガラになる。
他には
「口周りの衰えを感じる」
「喉のあたりの違和感が感じられる」
「声が出にくくなった」
という意見が多く聞かれました。
誤嚥の予防にはどんな方法があるか?
予防するには?
「歌うことがよい」「しっかり喋ろう」というの本が多く見られる。
お口周りのトレーニングも効果的だと思う。
そして、食事に置いては「ゆっくり味わって食べる」ことも大事。
私も一人で食事をすることが多く、感じるのは
「あまり楽しく食べられない」
「つい適当になってしまう」特に「噛むこと」が。
そして「とても急いで食べているかもしれない」ということです。
よく目で見て、ゆっくり噛んで味わって食べるということも
予防になると思います。
私の教室では流行歌や童謡・唱歌・愛唱歌やクラシックの名曲などを
歌ったり聞いていただいたりしますが、合間に飲み込む力を鍛えるための
「舌のトレーニング」や「口周りの筋肉のトレーニング」
「しっかり声を出して声帯周りも鍛える」ことを行っている。
参考*コラム【声のこと】毎日の舌のトレーニング。小さなことを積み重ねる
声を出すだけでもいいですので「今日はずっとだまったままだった」ということがないように
少しでも声を出してあの苦しい誤嚥性肺炎にならないように予防して欲しい。
私も家にいるときはあまり喋らないです。
せめて「鼻歌」でも、となるべく歌うようにしていますが
鼻歌って機嫌がよくないと、気持ちが明るくないと出てこないですね。
一番いいのは、昼間に合唱や歌の会で歌って来て、なんとなく耳に残っている音を鼻歌で歌えるのが一番いいのではないでしょうか。
鼻歌は歌詞もいらないので手元に楽譜や歌詞本がなくてもいいのでぜひ!
鼻歌といえば・・・・参考#帰ってから思わず鼻歌が出てくるような選曲のヒント